ビジネスのアイデアがある程度明確になってきたら、次に具体的かつ現実的に落とし込む必要があります。
そのときに活用できるのが、ビジネスプランシートです。
ビジネスプランシートに書き込むことで、ビジネスの強みや市場性、リスクなどを洗い出すことができ、将来的な起業を見据えたビジネスをまとめることができます。
ビジネス内容
ビジネスの概要と詳細には、誰でも分かるレベルまで落とし込んだビジネスの具体的な内容を記載します。
起業動機
起業とは社会が求める価値を自ら提供すること、独立とは社会に対して自由に挑戦することです。
この2つを合わせて独立起業というわけですが、ここで重要なことが「どうして独立起業という道を選んだのか?」という点です。
独立起業すること自体は、準備が整えば可能ですが、問題はその後、継続できるかどうかという点です。
そのために、ビジネスプランシートに起業動機を記載して、軸をぶれないようにします。
独立起業の6つの動機
独立起業の動機は、人間が本来持っている価値観や生き方である『人間の6つのニーズ(別名シックス・ヒューマン・ニーズ)]に沿ったものになります。
人間の6つのニーズは、『安定』・『変化』・『自己重要感』・『成長』・『貢献』・『愛つながり』の6つで構成されます。
経済充足欲求
経済的豊かさ・自由を求める動機であり、今よりもお金を稼ぎたいという欲求です。
人間の6つのニーズの中では、『安定』のニーズを満たす欲求です。
自己実現欲求
今の環境から飛び出して、自分の才能・能力を活かしてビジネスをしたいという動機です。
人間の6つのニーズの中では、『変化』のニーズを満たす欲求です。
自己裁量欲求
誰の指図も受けず、自分なりのやり方で道を切り開きたいという欲求です。
人間の6つのニーズの中では、『自己重要感』のニーズを満たす欲求です。
他者評価欲求
他の人から今以上に評価されて、認められる存在になりたいという欲求です。
人間の6つのニーズの中では、『自己重要感』のニーズを満たす欲求です。
自己成長欲求
自分の才能や能力をさらに伸ばしていきたい、学び続けたいという欲求です。
人間の6つのニーズの中では、『成長』のニーズを満たす欲求です。
社会貢献欲求
ビジネスを通じて、社会に貢献していきたいという欲求です。
人間の6つのニーズの中では、『貢献/愛つながり』のニーズを満たす欲求です。
6つの起業動機のうち、当てはめるものを考えていただき、ビジネスプランシートに記載することで、独立起業に対する気持ちを再確認することができます。
マーケティング
マーケティングで重要な商品(Product)・価格(Price)・販売促進(Promotion)・市場(Place)の4つのことを、『マーケティング4P』といいます。
商品(Product)
ビジネスの概要・詳細を固める際に、どんな商品かサービスを売るのかが決まっているはずので、そちらを記載します。
価格(Price)
商品価格を記載します。
販売促進(Promotion)
独立起業して、思うようにビジネス運営できない理由の筆頭に挙げられるのが、販売促進策を深く考えていないせいです。
リアル
チラシやフリーペーパー、人からの紹介など、どのようにして商品・サービスを周知していくのかを書きます。
ネット
ホームページ、ブログ、メルマガ、SNSなど、どのようにして商品・サービスを周知していくのかを書きます。
併せて、準備する必要があるもの、かかる費用や期間も記載することも忘れないようにしましょう。
市場(Place)
どこで商品・サービスを販売するのか、リアルであれば場所、ネットであればホームページ上、メルマガ上などの場所を書きます。
競合優位性
競合優位性は、SWOT分析を組み合わせて明確にしていきます。
SWOT分析は、マーケティングを考える場合の環境分析で使われるものです。
強み(Strength)
ビジネスを運営していくうえで、強みになるものは何かを書きます。
例えば、自分の経験やスキル、ノウハウなどです。
弱み(Weakness)
ビジネスを運営していくうえで、弱みになるものは何かを書きます。
例えば、1人でビジネスの運営をしないいけない点などの懸念点、あるいは年齢なども含まれます。
機会(Opportunity)
新規でビジネス参入するチャンス、可能性について書きます。
例えば、ライバルが少ない。などです。
脅威(Threat)
ビジネス参入の懸念点、脅威になるものについて書きます。
例えば、ライバルが安く予定している商品・サービスを提供している。などです。
リソース
1人で独立起業する場合、集客や営業、商品開発、経理などの運営に至るまで、すべて自分でやる必要があります。
自分のできる範囲内でビジネス展開をすることもできますが、その場合は規模が小さくなり、必然的に売上や利益が伸びないことがあります。
そこで自分の周りにあるリソースを活用できないかを、ビジネスプランニングの段階で検討します。
人脈
協力してくれる友人や知人、外注先がないかを書きます。
環境
ビジネス展開する場所が整っているか、ビジネスの運営上で店舗や事務所が必要な場合はどこにするのかなどを書きます。
リスク対策
独立起業後に表面化するであろう問題点と対策について書きます。
例えば売上拡大で、人材雇用や資金が必要になることなどです。
資金
ビジネス運営に必要となる初期費用、運営で必要となる資金はいくらか、まとまった資金が必要であれば調達先はどこか、などについて書きます。
ビジネスの計画
ビジネススタート3ヶ月後、6ヶ月後、9ヶ月後、1年後の4つのピリオドにおける計画を書きます。
例えば、売上規模や利益、運営体制などです。
まとめ
1枚のビジネスプランシートに必要な要素を書き込むことで、ビジネス全体を俯瞰できるようになり、将来的な独立起業に向けたプランも立てやすくなりますので、ぜひ活用してください。