「図々しい」という言葉を聞いて、褒め言葉と捉える人はいませんよね?
ただ、ビジネスを展開する起業家の性格を考えるのであれば、ちょっと図々しいくらいがちょうど良いのです!
なぜそのように言えるのか、図々しい人ほど起業で成功する理由を事例を挙げながらお伝えします。
図々しい人は自分自身に対する確かな自信がある
そもそも図々しいという言葉の意味は、「恥知らず」「遠慮を知らない」という意味です。
この意味だけに着目すれば、「起業家に向いているどころか、人としてダメでしょう」と思われる方が大半ではないでしょうか。
ただ、別な角度から言葉の意味を眺めてみると、図々しいとは自分自身に対して自信があるとも言えます。
自信が「根拠のない自信」ではあればどうしようもありませんが、起業するからには自分の経験やスキルに対して自信がなければできません。
図々しい人はビジネスに対する割り切りがある
ある女性がネイルアートの勉強をした上で、念願のサロネーゼデビューをされました。
はじめてのお客さんはお友達だったそうです。
ネイル施術が終わり、お友達がお金を払おうとすると
「起業したばかりだし、まだ慣れていないからお金はいいわ、、、」
こう言ってしまったそうなんです。
そして起業してから半年、、、お金は受け取るようになったそうですが、その金額は当初想定していた正規の料金の1/3だけなんだとか。
サービスには少しずつ自信が持てるようになってきたものの、「自分はまだまだ修行中の身だから、安い価格で良い」と考えてしまっているのです。
一方で、図々しい人は、「ビジネスはビジネス」「プライベートはプライベート」と割り切り、切り分けができます。
友達だから、知人だからといったしがらみにとらわれず、商品・サービスに対する対価をきちんと請求することができます。
これが心優しい人や、人の輪を過剰に重んじる人だと、対価を得ることすら遠慮してしまうのです。
図々しい人はお金に対するブロックがない
ビジネスを展開しているつもりが、実質的に対価を求めないボランティア活動になっている起業家がいます。
ビジネスは、売上から経費を引いた利益をいかに得るかが重要なのですが、ビジネスがボランティア活動になっている起業家の場合、経費を自分で補てんし続けなければなりません。
当然いつまでも赤字補てんはできないため、商品・サービスの価格を無料や極めて安価な設定から値上げしたいものの躊躇してしまう、、、袋小路に陥ってしまうのです。
ボランティア的な視点で、貢献型のビジネス展開することは悪いことではないのですが、自分の身を削ってまでビジネスをするのは、、、考えものではないでしょうか?
このような対価を求めないビジネスを展開される人は、お金に対するマインドブロックにかかっている可能性があります。
お金に対するマインドブロックがあると、値上げすると無料や安価で集まっていた顧客がいなくなってしまうことへの恐れ、お金に汚いと思われることへの恐れなど、世間体やこれまでの人間関係を壊されることへの恐れから、ビジネス活動自体に制限がかかってしまうのです。
図々しい人であれば、、顧客がいなくなれば集客に向けて動きますし、損得勘定でものを考えるため値上げも躊躇しません。
そもそもビジネスは損得勘定が考えなければ、継続していくことができませんから、図々しいくらいがちょうど良いのです。
図々しい人は少々のことで悩んだりしない
起業すると、時間の使い方の自由が得られる一方で、売上のことや集客のことなど、悩むことも多くなります。
例えばラーメン屋さんのオーナーとして店を開店したはいいが、客数は増えず赤字続き、手持ちの資金は減る一方、少しでも経費を削ろうとパートやアルバイトの数を削って自分が代わりに働く、、、、「飲食店.COM」調べによれば、開店したラーメン屋のうち1年で4割が店を閉めるという統計もあるように、ラーメン屋さんの経営はかなり難しいようです。
「上手く行かなければ自分でやる」という精神は素晴らしいのですが、オーナーであれば集客や資金繰りなど、経営に時間を割かなければならないにもかかわらず、朝から晩まで働き詰めになってしまえば、うまくいくはすがありませんよね。
その点、図々しいは神経が図太いので、少々ことで悩んだり落ち込んだりしません。
上手く行かなければ誰かの力を借りようと思うでしょうし、ダメならダメで傷が深くなる前に店を締める決断もできます。
常に最悪の状態に陥らないように、考えを巡らしている計算高い図々しい人のほうが、ビジネスを切り盛りするには向いています。
まとめ
ネガティブで悪い印象を持ちがちな「図々しい」という言葉ですが、視点を変えると、厳しいビジネスの道を選んだ起業家には必要なものであると、お分かりいただけたのではないでしょうか。
ただ、起業家としては図々しい人にありがちな、「偉そうに振る舞う」「上から目線でものを言う」「常に自分中心主義」などを前面に出すと、お客様が近寄ってきませんので、くれぐれも
注意しましょう。